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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

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 テレホン法話 2015年  

  放送日 タイトル 法 話
519 2015年2月16日〜 人と向き合う 第2組安臨寺 日野大英
 皆様こんにちは。二月に入りますと雪のチラつく日が多くなり、各地で大雪に関するニュースが報道されています。じつは先日、私事でございますが祖父が亡くなりました。北陸に住む祖父の通夜と葬儀のため、雪景色の中、車を走らせながら祖父との思い出に(ひた)っていました。
 私は僧侶(そうりょ)として多くの方の最後に接しお送りさせて頂いておりますが、あらためて遺族としての気持ちを味わい、ずっとお世話になった祖父との別れが(さび)しくもあり、また名残(なごり)()しい気持ちで一杯でした。
 人は必ず、今頂いている命をいつか終えなければならない事は解っておりますし、そのことを皆様にお伝えさせて頂いているものの、ハイそうですねとすんなり行かない心境もフツフツと()()こるものであります。きっとそこには様々な思い出があり、正に走馬灯(そうまとう)のように亡き人と共に過ごした時間が自分の中に駆け巡るからではないでしょうか。
 夫婦や家族、ご縁ある方の死というものを受け入れるのは、人それぞれに長いか短いかは別として時間が必要なのだと思います。医学的に見れば生命活動が停止したのでしょうが、それだけでは片付けられない感情というものが我々にはあります。
 命に関することだけではなく、生活している身の回りのことでも感情を(ともな)ってほしい場面があるのに事務的に処理されてしまい、拍子抜けしたことがありました。便利さや豊かさを追い求め歩んできたはずなのに、肝心な人の心の豊かさは忘れ去られてはないでしょうか。
 人と人がしっかりと向き合える場面を持っておられる方は、どれだけお見えになるでしょうか。人と向き合うことは大変なことであると思います。避けて済ませたいと思う時もあると思います。でも私たちは命ある者として、また感情という心有るものとして、人と人との関わり合いを大切にして歩みたいものであります。


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