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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

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 テレホン法話 2015年  

  放送日 タイトル 法 話
523 2015年4月16日〜 仏法には、世間のひまを闕きて聞くべし 第2組徳勝寺 谷 秀昭
 最近は、「終活」という言葉をよく耳にするようになりました。(終りに活動の活という字を書く造語ではありますが) おもに、自分の人生が終わったときのことを考えて、「どこでどう死にたいか」とか、「どのような葬式をしてもらいたいか」などを、事前に家族と話し合ってその準備をしておくことのようで、このところはちょっとしたブームにもなっているようです。
 こうして、「どう死ぬか」や「死後のこと」を考えるということは、どちらかというと、人間の「死」という人生の終わり方が問題になっているようにも感じられますが、たった一度きりの人生であればこそ、「どう生きるか」という、人生の中身である「生き方」そのものが私たちにとっては大事な問題ではないでしょうか。
 ところが、私たちのいまの生き方を振り返ってみますと、健康で便利で快適な生活をしながら長生きをすることだけを、あたかもいい人生のように考え、それを維持することや、よりよい生活を求め続けることに、あまりにも一生懸命になりすぎて、一番大切なものやことを見失った生き方をしているようにも思えます。
 蓮如上人(れんにょしょうにん)は「仏法には、世間のひまを()きて聞くべし」と(おお)せられておりますが、毎日の生活に振りまわされて、それだけで人生に満足したつもりになったり、後悔してむなしく終わらせるようなことのないように、いまここに人間として生かされている事実のなかで、「何のために人間に生まれてきたのか」「本当に生きるとはどういうことか」という、人生の大きな課題を真剣に問い求めて、真宗の教えを聞かさせていただかなければならないのではないか思います。そこにはじめて、開かれてくる世界があるのではないでしょうか。
 二度とない人生ですから、決して後悔することなく、どのような境遇の中でも自分らしく生きられ、おおきなはたらきのなかで生かされていることに感謝し、「人生長きがゆえに尊からず、深きがゆえに尊し」と言えるような深い人生を、縁ある方々とともに送らさせていただきたいものです。


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