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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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 テレホン法話 2016年  

  放送日 タイトル 法 話
553 2016年7月16日〜 戦争を知らない大人たちができること 第8組 真教寺 太宰信子
 1970年に発売された『戦争を知らない子供たち』という歌を知っていますか?
私も戦後生まれで、この曲はよく知っていますが、ギターを弾きながら歌った方もおられると思います。この歌は、
  戦争が終わって僕等は生まれた 戦争を知らずに僕等は育った
  おとなになって歩きはじめる 平和の歌をくちずさみながら
という歌詞で始まります。「憲法九条に守られ平和の歌を口ずさんできた」私たちは、現在、外見は立派な大人になっています。戦後70年を迎えた今、「集団的自衛権の行使」や「安保法案成立」と浮き足立っている世の中で、戦争を知らない私たちは、本当の意味での「平和」を未来ある子だちへ伝えていかなければいけない大切な役割を担っているように思います。
 昨年の夏、小学生の娘の自由研究で「憲法と平和」について考えました。戦争や憲法に関する本や新聞記事を読み、親子で学びました。小学4年生には難しい内容でしたが、世の中が変えられようとしている今、立ち止まって考えなければならない、娘にも何かを感じてほしいと思ったのです。戦争を体験し、戦争の恐ろしさを語り伝える人が高齢化を迎えています。恐ろしい戦争を体験した方たちや無念にも戦争の犠牲者になって亡くなっていかれた方たちの想いを、そして願いをここで途絶えさせてはいけないのではないでしょうか。
 当時、宗教者も戦争に協力していた中で、
  戦争は罪悪である
と説いて、警察に逮捕され、本山から布教師資格(ふきょうししかく)剥奪(はくだつ)された、垂井町出身の僧侶、竹中彰元(たけなかしょうげん)師。死の間際まで反戦非戦という自分の信念を貫かれたこの言葉は、平和のためにと言って人間同士が傷つけ合う戦争はあってはならないと語っています。また、お釈迦様も『無量寿経(むりょうじゅきょう)』の中で、「兵戈無用(ひょうがむよう)」という言葉で、平和な世界には兵隊も武器も要らないことを説いておられます。世界中の全ての人たちの大切な尊い命が、国同士の問題解決の手段になることはあってはいけません。
 2013年の「沖縄全戦没者追悼式」で、当時6歳だった安里有生(あさとゆうき)くんの朗読した詩が、一冊の絵本となっています。その最後に書かれている、
  へいわな せかい、 
  へいわって すてきだね。
  これからも、ずっと へいわが つづくように
  ぼくも、ぼくのできることから がんばるよ。
という有生くんの言葉に、私も未来ある子どもたちに平和な世界を残せるよう、私のできることから頑張ろうと思いました。


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