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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

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 テレホン法話 2017年  

  放送日 タイトル 法 話
565 2017年1月16日〜 亡き人を通して知らされる 第10組 法泉寺 市橋直人
 2017年も始まり、半月程が経ちました。年明けを迎えると、「初詣」「初夢」「初売り」など、いろんな「初」の字で飾られる中、「初」の字つながりで、葬儀(そうぎ)での「初七日(しょなのか)」の思いをお伝えします。
 最近の流れで、葬儀、火葬、還骨(かんこつ)勤行(ごんぎょう)の後、当日に初七日法要をお勤めすることがとても多くなってきています。お勤めする理由は、おうちのご事情にもあるでしょうが、「初七日は大切だから」「初七日はみんなで勤めなあかん」など、とにかく身内が集まっているときに勤めたい、本来の初七日の日にもう一度集まるのは難しい、葬儀の日はみんないるので丁度いい、じゃあ勤めようというようなところがあるのではないでしょうか。本来の初七日を勤める願いとは一体何でしょうか?
 初七日の意味にも諸説あるようですが、私が感じるところ、それは、大切なお身内を亡くされて初めてむかえる節目の日ではないでしょうか。大切な人が亡くなり、通夜、葬儀を終え、数日の時間を経て、再び感じる亡き人への思いを、身近な人々と再び共感しあうのが初七日をお勤めする意味ではないでしょうか。
 私たちの心は、時間とともに変化します。時間が経つにつれ、より一層、悲しみや、辛さ、寂しさが増すこともあるでしょう。しかし一方で時間の経過で、もう姿が無いことを実感し、深く感じる思いもあります。その諸々を感じ、共感しあうのが、初めてむかえる節目、初七日ではないでしょうか。
 したがって、葬儀の日に勤める初七日にも、大切な思いが含まれているのです。それは、大切な人を亡くし、とても悲しい思いをしているけれども、私の都合は外せない。本来の初七日の日に再びお参りするのは難しい、仕事もある、用事もある、すべて私の都合です。しかし、このことも大事な意味をもちます。
 私たちは、どんなに悲しい、辛いことがあっても、自分の都合、自我が見え隠れしてくるのです。それを切り離してはおれないのが私である。それも大切な思いであると、本来もっている私自身が知らされてくるのです。
 ゆえに、初七日を葬儀の日に勤めても、本来の初七日の日に勤めても、亡き人を通して、本来の私自身の大切な姿が知らされる場となるのが、仏事をお勤めする大切な意味ではないでしょうか。


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