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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

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 テレホン法話 2018年  

  放送日 タイトル 法 話
593 2018年3月16日〜 祖母の眼差し 第14組 林覚寺 大橋千早
 先日、104歳の祖母がお浄土に(かえ)っていきました。若い頃から浄土真宗の大変熱心な聞法者でした。本山や近隣のお寺にお参りに行きお話を聞く事を生き甲斐にしており、愛知県知立市から私の嫁いだ養老のお寺にも100歳になる頃まで報恩講や、永代経のお参りを楽しみに来てくれていました。寝床を仏間に移し、二年ほどベッドの上での生活になりましたが、大きな声で恩徳讃(おんどくさん)や、正信偈(しょうしんげ)を勤めていた祖母の声が今でも耳の奥から聴こえてきます。
 ベッドの上で不自由な生活になっても、一度も「早く死にたい」と言わなかったそうです。亡くなる二ヶ月前でも「養老に報恩講おまいり行きたいなぁ」と話していました。100歳を過ぎても祖母には、やりたい事が沢山あり、まだまだ浄土真宗の教えを聞いていきたいという思いがありました。
 長く健康であった祖母に「どうしたら、そんなに元気で長生きできるの?」と聞いた事があります。祖母は「知らんどる間に、生かされてきちゃったじゃん」と三河弁でにっこり笑って話してくれました。祖母の身体の中には、南無阿弥陀仏のお念仏の生活が染み込んでおり、決して自分で生きてきたとは思っておらず「生かされている私」であり、阿弥陀様にお任せの人生であったのだと感じました。辛い事は沢山あったとおもいますが、思い出すのは陽だまりのような優しい笑顔と、どの様な時でも感謝の心を持ち、仏様に自然と手を合わせている祖母の姿です。今でも暖かい日差しを感じると祖母が照らし導いてくれているように感じます。
 いのちは長さが重要でないと思います。長くても短くても、同じ重さの大切ないのちがあります。祖母はどう生きる事が大切か、自らの生き様によって周りにいる人たちに沢山の事を教えていってくれました。


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