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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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 テレホン法話 2018年  

  放送日 タイトル 法 話
611 2018年12月16日〜 私たちが持っているもの 第11組 法忍寺 皆田世英
 2018年ももうすぐ終わろうとしています。振り返るとこの一年、セクハラ、パワハラなどの、所謂(いわゆる)ハラスメントの問題が数多く取り上げられた印象があります。特にスポーツ界におけるハラスメント問題は各競技団体で次々と問題が発覚し、連日ニュースで取り上げられることとなりました。その中でも、5月に起きた日大アメフト部の問題については、加害者である選手自身が会見を開いたことで注目を浴びたことは、皆さんもご承知の通りです。
 さて、このスポーツ界でのパワハラ問題。私自身も高校時代まで野球部に所属していたことから、そういったパワハラのようなものを受けた経験があります。正確には、今になって思うとパワハラであったかも知れないが、当時はパワハラとは一切思わず、むしろ当たり前で、「体育会系の部活はそういうものだ」という認識でした。体育会系の部活出身者の多くの方は、そういう感覚だったのではないかと思います。
 しかし、そもそもハラスメントはなぜ起こるのでしょう。スポーツ界でも会社、組織でも組織である以上、上下の関係は存在します。しかしながらその先生と生徒、上司と部下というような上下の関係が、いつの間にか人間として優れているか劣っているか、というような基準の関係性に置き換わっていることはないでしょうか。さらに、その勘違いによって自分の思い通りにならない生徒や部下は必要ない、などと思うことはないでしょうか。
 そこには、私たち人間が持っている、自分中心の物事の考え方があるような気がします。それは、自分が他人よりも優位に立ちたいという心、差別するというような心ではないでしょうか。
 本来、人はみな平等で、差別をする権利はないはずです。しかし、そうわかっていながら私たちは、無意識のうちに人と差をつけたがります。その結果、様々なハラスメントの問題が起こるのではないでしょうか。見た目や年齢、生き方は違えども、みんな同じ人間なのです。「バラバラでいっしょ」という言葉を、改めて考えさせられました。


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