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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

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 テレホン法話 2019年  

  放送日 タイトル 法 話
625 2019年7月16日〜 お別れの言葉を聞いて 第11組 長正寺 杉本 晃
 先日、御門徒の葬儀があり、導師として式を執行致しました。その際、予め聞いてはいたことでありましたが、亡くなられた方のお孫さんにあたる、二十代の女性によるお別れの言葉がございました。葬儀の際にお別れの言葉があるということは、最近では少なくなり、「こういったことは、随分久しぶりだなぁ」と思いながら聞かせて頂いておりました。内容は、思い出話を中心に「もう会えなくなることが悲しい」「もっと色々なことを一緒にやりたかった」といったことでありました。
 近年は、葬儀も簡素化されていく傾向にあり、それに伴って参詣者も減少し、葬儀中会場に、導師が滞在する時間も少なくなっていくなぁと感じております。葬儀の表白には、
 「本日葬儀に当たり香華(こうげ)をそなえ仏徳(ぶっとく)讃嘆(さんだん)し、生前の遺徳をしのぶ。ただ(ねご)うらくは、遺族知友(ちゆう)この機縁(きえん)にあいて、いよいよ深く真実のみ教えを仰ぎ」
という一文がありますが、今回、久しぶりに葬儀中のお別れの言葉を聞き、ふと葬儀本来の在り方として大切にしなくてはならない、「いのちのバトンタッチ」ということがなされていたのではないかと、私自身感じました。
 葬儀はセレモニーではなく、儀式であります。亡くなられた方を縁として私自身を振り返って頂く。私のいのちの在り方が今一度、問われる場であります。
 寺役(じやく)をやらせて頂くようになって何年か経過する中で、慣れと共に私自身もどうやら葬儀というものを、どこかセレモニーのように捉えてしまっていた部分があったように思えます。今回、御門徒の葬儀におけるお別れの言葉を通じて、真宗の葬儀が本来持つ意味を、改めて考えさせられたように思いました。


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