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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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 テレホン法話 2019年  

  放送日 タイトル 法 話
627 2019年8月16日〜 今いのちを愛し丁寧に生きる 第13組 楽邦寺 森 奈穂
 こんにちは。法名「釋奈歩」と申します。私は心配性で、いつも先のことばかり考えては不安になり、あれこれ考えこんでしまいます。よく「今を生きることが大事だよ」と言われますが、未来を考えて「今」が不安でいっぱいになる自分を思うと、本当にそうできればいいのになと思います。やはり、煩悩(ぼんのう)が邪魔をしているのでしょうか。
 私には二歳になる娘がいます。子育てをしていると「今」を忘れて、過去や未来ばかりみてしまうことがあります。私の娘は、心臓に疾患(しっかん)をもって生まれました。生まれた当初は、過去に自分の体を気遣わずにいたことを後悔して、暗い気持ちになり、今も娘の心臓は頑張って動いてくれているという、大切なことを忘れたりしていました。
 また、未来のことを考えても娘の苦労を思うと、暗い気持ちになるときがあります。しかし、心臓に疾患があろうがなかろうが人生はいろいろあるし、老いや死の苦悩はあります。そのようなことで、過去や未来を悩んでも仕方ありません。
 本当に娘を愛するのなら、「今」目の前の娘と向き合わないといけないのでしょう。後悔ばかりしてないで、愛しい愛しいいのちを愛する時は「今」だ、今いのちを愛さずに、いつ愛するのだとつくづく思います。
 お念仏申す事も同じかと思います。「今」申さずにいつ申すのか。お念仏は、臨終の時にだけ申すものではありません。毎日の生活の中で、ねんごろにお念仏を申していくのが、真宗門徒の生活と聞いています。ねんごろとは、「こころがこもっているさま、親身であるさま」という意味があります。ある先生はねんごろに念仏申すとは、「丁寧に生きる、丁寧に人とつきあうということだ」とおっしゃられていました。私もねんごろのこころで「今いのちを愛し、丁寧に生きたい」と思います。過去への後悔や未来への不安に縛られて、今を忘れてしまいがちですが、お念仏申してそのたびに思い出し、歩んでいきたいです。


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