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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

TEL. 0584-78-3362

〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

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 テレホン法話 2021年  

  放送日 タイトル 法 話
671 2021年6月16日〜 いのちとは 第11組 善行寺 服部浩成
 コロナウイルスが世界中に広がりを見せて以降、ニュースなどを見ても、今日の感染者数であったり、地域によっては緊急事態宣言を出す出さないなど、そういったものばかりになりました。その中で私が一番気になったのは、このコロナ禍の生活で自殺者が増えたというものです。このことは、テレビや新聞・雑誌の記事などでも取り上げられていましたが、コロナ以前よりも特に若者の自殺者が増えているというのです。この今の生活の中において、何か生きる力というか、「(せい)」というものがわからなくなる。見失ってしまう人がいるということだと思いますが、これはとても深刻な問題だと思います。
 そうなってしまうことには、様々な原因があるとは思いますが、一つには人間関係が希薄になってきているということが、あるのではないかと思います。自粛しなければいけなかったり、今までの生活ができなくなっている状況で、親しい友人や家族など今まで通りに関わることが難しくなり、人と人との関わりの中で今まで感じることのできていた、支えとか御恩というものが、感じられなくなってしまったことが原因なのだと思います。だからといって、コロナに関係なく今まで通りでよいというわけではないですが、今の様な大変な状況にあっても、ちゃんと対策をしながら人と人とのつながりによって、支えや御恩を感じられるような場が必要なのだと感じます。
 元来、常飯(じょうはん)や法事といった仏事は、教えに出遇(であ)い、見向きもしなかった「私のいのち」という課題に気づかせていただく大切な場でありました。大切な方の最期をお送りする葬儀もそういった場の一つであります。しかし、家族葬というものが増えたり、また、コロナの影響によって、葬儀に参列できなかったりするなど、なかなか親戚であってもつながりが無くなり、大切な方の死にふれることも減ってしまいました。
 私たちは、こんな時だからこそ仏教・真宗にふれて、自分がどのようないのちをいただいて生きているのかということを、共に考えていくことが求められているのだと思います。私も支えや御恩を忘れてしまうことはあります。だからこそ、私自身たくさんの関わり合いが必要だと思いますし、その中で私のいのちはどういったものか考え、感じながら生活していきたいと思います。


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