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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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 テレホン法話 2021年  

 № 放送日 タイトル 法 話
679 2021年10月16日~ 生きてるだけで丸儲け 第12組 善性寺 井上千有
 明石家さんまさんという方を、皆さんもよくご存知だと思います。では、さんまさんの座右(ざゆう)(めい)はご存知でしょうか?『生きてるだけで丸儲(まるもう)け』この言葉を座右の銘とされています。この言葉は元々は別府温泉の基礎を作った、油屋熊八という方が言った言葉で「小さな失敗にくよくよするのはやめて、毎日物事を前向きに考えて暮らそう」という意味で知られています。
 私はこの言葉を知ったとき、損得について考えさせられたのを覚えています。一般的に損得というと、物事の結果に対して私自身が良いのか悪いのかと判断していることです。人は、人生の一瞬一瞬の中で起こる状況の変化によって損得を判断し、喜怒哀楽の様々な感情を変化させて生きています。
 しかし、『生きてるだけで丸儲け』というこの言葉は、人生の一瞬一瞬ではなく、生まれてから死ぬまでの人生全体を表していると思うのです。人は、身一つ(命のみ)で生まれてきて、すぐに着る物や食べ物を与えてもらえる。人によっては環境は違いますが、両親や祖父母や色々な人の助けを受けて成長していくということを考えると、命ある限り得をしていると言っても、間違いでは無いでしょう。
 また、死というのは、人によって年齢や要因は違いますが、いつかは必ず訪れるものです。生という原因があって、死という結果を迎えるのです。人生において、辛いことや悩みや苦しいことはあると思います。しかし、一瞬一瞬の視野ではなく一生という長い目で見れば、今の苦しい状況が、少しは変わるのではないでしょうか。
 『生きてるだけで丸儲け』という一見楽観的な言葉ですが、私の人生を生きる上で、とても大切な言葉ではないでしょうか?


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