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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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 テレホン法話 2022年  

 № 放送日 タイトル 法 話
704 2022年11月1日~ 言葉に出遇う。そして話し合う。 第5組 圓長寺 渡辺竜誠
 本願寺第八代門首・蓮如上人の日常の法語・座談をお弟子さん達が記録し、316か条にまとめた『蓮如上人御一代記聞書(れんにょしょうにんごいちだいきききがき)』。その第50条にはこう書かれています。
  法慶(ほうきょう)、もうされそうろう。「讃嘆(さんだん)のとき、なにもおなじようにきかで、聴かば、かどをきけ」と、もうされそうろう。(せん)あるところをきけとなり。                        (『真宗聖典』865頁)
これを現代語訳すると【法慶房が上人に教えられた。「念仏の教えを聞くときには、始めから最後まで同じように聞くのではなく、自分の胸にズシンと響く言葉だけ聞くとよい」と。一番大事なことを聞き漏らさぬようにしなさい】となります。ご法話を一つの話としていただくのではなく、ご法話の中にある妙に自分の心に残る言葉と出遇い、大切にしなさいと伝えていただいております。私は大学一年生の時、真宗学の先生が講義の中で「生は偶然、死は必然」とお話されたことを、今でも覚えています。「私」としての命をいただいていた事を当たり前に思っていた私は、この言葉を聞いた時、胸に衝撃を受けました。様々な尊いご縁をいただいて、今の「私」が生かされていると、この言葉で気付かせていただきました。
 その他『聞書』の137条には、ご法話をいただいた後、仲間と集まり座談・話し合いをしなさいと書かれています。現代語訳すると【「私たちは教えの一句、一言を聞くときも、必ず自分の都合のいいように聞いているものである。だからただ、勝手な解釈をしないで、耳を澄ませて聞き、自分の受けとめ方が正しいか間違っているかを、仲間たちと話し合ってたしかめるがよい。」と蓮如上人は教えられた】と書かれています。
 私達凡夫(ぼんぶ)は自分中心。自分という自我を通してでしか物事を見ることが出来ず、教えも自分に都合よく聞いてしまう。だから、共に教えを聞く仲間といただいた教えを確かめ合うことが大切なのです。
 聞法する時、自分に響く言葉に出遇うのは大切です。しかし、出遇った言葉や自分の聞き方に固執(こしつ)するのも私です。だからこそ、他の人がどういただき、どの言葉に感激されたのかを話し合い、確かめ合うことで共に教えを深められるから、蓮如上人は座談・話し合いを大事にしなさいと私達に教えてくださっています。


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