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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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 テレホン法話 2023年  

 № 放送日 タイトル 法 話
719 2023年6月16日~ 亡き人と歩む 第1組 願宗寺 牛屋良夫
 近年、いわゆる墓じまいやお内仏(ないぶつ)の処分の相談を受けることが、以前に比べると非常に多くなった気がします。最も多い理由は「子息や後をみてもらうものに、迷惑や負担をなるべくかけたくない」ということです。おっしゃることの理解はできます。事情も様々でありますので、共感して進める場合もございます。しかし、相談の内容によっては、「もう一度考えませんか」と打診させていただく場合もあります。それは、その理由をご縁にご自身の事を振り返って答えを出していただきたいからでもあります。
 よく思い出してください。一人で世の中に生まれ、一人で今日まで歩んできたのでしょうか。恐らく、そうではないですよね。あなたはどなたにお育ていただいて、今日まで歩んできたのですか。あなたは今までの人生において、家族や縁のある方に、迷惑や負担をかけてこなかったのですか。また、口ではなく後ろ姿を見て、佛前で手を合わせたり、灯明に火を(とも)すことを覚えたのではありませんか。そうやってしっかり念佛の相続があったのではないでしょうか。
 蓮如上人(れんにょしょうにん)
  「信もなくて、人に、「信をとられよ、とられよ」と申すは、わが物もたずして、  人に物をとらすべき、という心なり。(ひと)承引(しょういん)あるべからず」
                           (『真宗聖典』872頁)
(いまし)められました。これは「わが身に信がなければ、人に信をとらすことはできない」という意味です。信はひとりで生み出すものではなく、お育ていただき、自身で磨き、人生を通して教わってきたのではないでしょうか。特別なことではなく、日常の中に、自身の答えがあるのではないでしょうか。
 あなたをお育ていただいた方々は、迷惑や負担と思っていたのでしょうか。一人の人間を育てることは、大変苦労の多い事だと思います。亡き人と歩むこととは、その思いを大切に生きていくことだと思います。後を見てくださる方はどうでしょう。あなたの亡くなった後のことは、本当に迷惑や負担と感じるのでしょうか。


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