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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

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 テレホン法話 2023年  

 № 放送日 タイトル 法 話
720 2023年7月1日~ ちがいを認める 第14組 景陽寺 高橋 証
 「バラバラでいっしょ 差異(ちがい)をみとめる世界の発見」
 蓮如上人(れんにょしょうにん)五〇〇回御遠忌(ごえんき)テーマとして、20年以上も聞き続けたこの言葉が、今の私の生活の中で、生きた言葉として心に響いてきました。職場や家庭など、常に人と共に生活している中で、お互いの見解が異なり衝突することがあります。そういった時には、共通理解を(はか)り、相手と通じ合おうと試みるものです。しかしながら、ここでいう通じ合うとは、一体何を指していたのでしょう。
 思い返してみますと、通じ合いたいといいながら、ただ単に自分の考えを相手に理解してもらいたいと、思っていただけだったかもしれません。理解を求めるという中身は、相手に同調させようとしているのであり、自らの中に他者を取り込もうとしている行為だったのです。これでは、たまたま理解してもらえた場合はよいにしても、理解してもらえない時には相手に対して不満を抱いてしまい、到底通じ合うことはできないのです。
 これまで、「バラバラでいっしょ」という言葉を聞いてきたつもりでしたが、実際の私は、「バラバラをいっしょ」にしようとしていたのでした。中々人と通じ合えず悩むことが多かったのは、相手に理解してもらえない事に対して苦しんでいたのであり、実は自分が相手を理解しようとしていないことから生じる苦しみであったと、ようやく気付かされたのでした。いかに、普段から自分の都合で物事を判断しているのかが知らされます。改めて、「バラバラをいっしょ」から、「バラバラでいっしょ」という世界に触れ、バラバラである背景の理解を図り、バラバラをバラバラのまま、受け入れていきたいと願うことになるのでした。
 この御遠忌テーマは、いつも自己中心的にバラバラをいっしょにしようとして、他者と通じ合えず、不満ばかりこぼす私を立ち止まらせます。そして、バラバラを通して自分自身を見つめ直し、他者と向き合い、バラバラのまま尊重しあう世界を促す言葉となるのでした。


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