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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

テレホン法話(0584-78-3452)TELEPHONE SERMON

 テレホン法話 2023年  

 № 放送日 タイトル 法 話
722 2023年8月1日~ 覚わる 第1組 大泉寺 木下 純
 長年知らずに使っていた東海地方の方言に、「覚わる」という言葉があります。「覚える」と違い「覚わる」は辞書に載っていませんが、「スマホのやり方が、だんだんと覚わる」といったように、「知識や扱い方が自然に身に付く」という意味でも、使われています。
 そのような覚わったもののひとつに、正信偈(しゅしんげ)和讃(わさん)の読み方があります。お内仏(ないぶつ)の前で、家族のお勤めを聞いて覚わった。お寺のこども会の、お勤めの場で覚わった。このテレホン法話を聞かれている方々も、こうした経験がおありだと思います。かく言う私も、そのようにして正信偈や和讃が覚わりました。
 「覚わる」というのは、仏法の学びに際しても言えることです。毎日の生活の中や誰かとの会話の中で、ふと仏法のことばが出てきたことはありませんか。そのふと出てきた言葉は、がんばって「覚えよう」とした言葉ではなく、今までの出遇(であ)いや経験の中で自然と体に「覚わっていたもの」です。そして、この「覚わっていたもの」は、普段の生活ではなかなか表に出てきません。しかし、誰かとの会話などのふとした瞬間に「覚わっていたもの」が表れ、それに気付かされる。その気付きがまた、「覚わっていたもの」がこんなに大事であったと深めてくださるのです。
 正信偈や和讃、仏法の教えが覚わるのは、自分自身の努力や心掛けからではありません。自分に先立って、正信偈のお勤めや仏法の学びを、大事にされてきた方々がおられ、そうした方々から教えられ、気付かされる場や機会が何度もあったおかげです。一回や二回では覚わることのない私たちに、覚わった仏法のことばがひとつでもあるならば、それはなんと大きなことではないでしょうか。


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