本文へスキップ

真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

TEL. 0584-78-3362

〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

テレホン法話(0584-78-3452)TELEPHONE SERMON

 テレホン法話 2023年  

 № 放送日 タイトル 法 話
728 2023年11月1日~ 命について考えてみました 第16組 了圓寺 稲岡智子
 私は何歳まで生きられるのだろう。誰かが亡くなったという話を聞く度に考えさせられる。いつ死ぬかは分からない、それが今日という可能性もないわけではないというのは頭では分かっているけれど、まだまだそんな予定はないつもりでいる。しかし、死を受け入れることができてもできなくても、最期は必ず来る。どんな生き方をしようと、大切な事に気がついていても、いなくても必ず終わる時は来る。
 私は何を大切にして生きているのだろう。子育て、人との付き合い、お寺の運営、やりたいこと、欲しい物、次から次に関心が移り、気がつけば目の前のことに流されてずいぶん時間がたっている。私は何を大切にして生きてきただろう。小学校、中学校、高校、大学、独身時代、結婚後、出産後、それなりに一生懸命に、それなりに流されて、それなりに何か大切に感じているものに振り回されながら過ごしてきて、運良く今ここに生きている。
 必ず来る最期の時を、私は受け入れることができるだろうか。おばあちゃんになってからなら、何かを成し遂げたあとなら、満足して最期を迎えることができるのだろうか。
  なごりおしくおもえども、娑婆(しゃば)(えん)つきて、ちからなくしておわるときに、かの土へはまいるべきなり。    (『歎異抄(たんにしょう)』第9章『真宗聖典』630頁)
 親鸞聖人(しんらんしょうにん)が残されたお言葉。なごりおしくおもえども、娑婆の縁つきて、ちからなくしておわるとき。どんな形で私とこの世の縁はつきるのか。まだまだそんな覚悟はないけれど、その時のことを思うと、何ともなごりおしい。考えてみれば、こうやって、なごりおしく思えるというのは実はとてもしあわせなことなのかもしれない。
 しかし、せっかくいただいたこの命。気がついたら終わってた、それでは何だかもったいないような気がして、ぼんやり感じていたことを少し言葉にしてみました。
とりとめのない話でしたが、最後までお付き合いくださりありがとうございました。


ナビゲーション

バナースペース

真宗大谷派大垣別院開闡寺

〒503-0897
岐阜県大垣市伝馬町11番地

TEL 0584-78-3362
FAX 0584-78-3328
E-mail kaisenji@ogaki-gobosan.net