№ | 放送日 | タイトル | 法 話 |
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772 | 2025年9月1日~ | ストレスと共に生きる | 第6組 總福寺 和田祐己 |
私たちは日々の生活で様々なストレスを受けています。例えば仕事をしている人にとっては、仕事量が多すぎる、厳しい営業ノルマ、仕事のミス、残業、休日出勤、無理な要求、クレーム、苦手な人間関係、パワハラ上司、指示を聞かない部下などでしょうか。家庭に目をむければ、毎日の家事・育児・介護の負担、子どもの進路の悩み、借金問題、夫婦の別居や離婚、自分の病気やケガ、身近な人との死別などが考えられます。人によって経験の有無、感じ方の違いなどはありますが、ストレスとなり得ることを数えればキリがありません。私たちは日々ストレスと隣り合わせで生きていると言えます。 これらのストレスに対してその都度対処できればいいのですが、悩んで吐き出せずに抱え込んでしまったり、たまたま同時にいくつか重なったりすると、いつの間にか膨れ上がって手に負えなくなることがあります。溜まったストレスはやがて身体にも影響を及ぼし、不眠、食欲不振などにあらわれることもあります。なるべくストレスを避け、心も身体も健康でいたいのは誰もが望むことでしょう。 一方で、良いストレスもあると言われます。人前で発表するときの緊張、新しいことに挑戦するときのドキドキなどがそれに当たります。適度なストレスはやる気や集中力が高まり、困難を乗り越える原動力となるのです。こう考えてみると、自分にとって悪いストレスは避け、良いストレスだけを選んでいきたい気持ちになりますが、そんな都合よくはいきません。そもそも私たち一人ひとりの捉え方、見方ひとつで良くも悪くもなってしまうものだと気づかされます。 では、私たちはこうしたストレスとどのように向き合っていけばいいのでしょうか。まずは、ストレスを溜めないようにすることです。気分転換をしたり、深呼吸をしたりするだけでも心が軽くなります。次に、原因が分かっている事であれば具体的に問題解決に取り組みます。手に負えないと思えることも、ひとつひとつ、自分にできることから手を付けていくことがコツです。さらに、自分だけではどうにもできないときに、身近な人、頼れる人の助けを借りることです。 そしてさらに、仏の教えを聞く私たちにはもう一つあります。それは、「あなたはあなたのままでいい」と言う仏の呼びかけを聞くことです。たくさんのストレスから逃れられず、どうしようもなく苦しい時、絶望の淵にあるときでも、「えらばず、きらわず、みすてず」見守っているのが仏さまです。そんな大きな願いに包まれていると思えばこそ、ストレスから救われる瞬間があるのではないでしょうか。 |
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