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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

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 テレホン法話 2021年  

  放送日 タイトル 法 話
675 2021年8月16日〜 前に生まれん者は 第7組 唯敬寺 今井敬輔
 私たちが生きる社会は、毎日様々な事が起こり、一日として同じものはない「無常(むじょう)」の世界であります。特に昨今のコロナ渦においては、社会の状況が刻々と変わり、穏やかに暮らすのが難しいと言わざるを得ません。
 先日、ネットで見た相談コーナーの記事で「私は最近、生きるのに飽きました。これから先、何を目指して生きれば良いのでしょうか?」という投稿がありました。回答者の方は「難しい課題ですね。でも何か趣味を見つけられて楽しく過ごされてはどうでしょうか」と言われていました。「生き甲斐」に関する相談内容ですが、今だからこそ「生きる」ことにもっと向き合っても良いんではないか?と私はそれを聞いて感じました。
 例えば、親鸞聖人は生きる意味を見つけられるために、比叡山へ入られました。しかし、そこで生きる意味を見出せずに比叡山を下りられました。その後、法然上人に出遇われて、阿弥陀仏の本願を信じて、ただ念仏する他に救われる道はないという教えに出遇われたのです。そして、その出遇いを通じ聖人は、自分に先立って、自分自身のいのちの意味に出会ってきた人達の歴史こそが、仏教の歴史であったと気づかされたのです。このことから聖人は『教行信証(きょうぎょうしんしょう)』において
  (さき)に生まれん(もの)(のち)(みちび)き、(のち)に生まれん(ひと)(さき)(とぶら)
                    (『真宗聖典』401頁)
と言われています。この部分は『教行信証』における結びの部分であり、この言葉自体は聖人が尊敬の念を抱かれていた道綽禅師(どうしゃくぜんじ)の『安楽集(あんらくしゅう)』からの引用であります。この一文は「後にお浄土に生まれる我らは先にお浄土に生まれた先人達を訪ねていかないといけない」という意味です。つまり、私たちはその聖人からのよびかけに対して改めて、仏教に生きた先人達を、問い訪ねていかねばならないのではないでしょうか。
 普段の生活の中で、自分の力で生きていると思うことはありませんか?過去、未来につながる限りないご縁、つながりを通して、私たちが生きる生き甲斐のヒントを見つけられればと思います。


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