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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

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 テレホン法話 2021年  

 № 放送日 タイトル 法 話
680 2021年11月1日~ 本年も報恩講に出遇って 第16組 了圓寺 稲岡佳希
 2年程前からコロナが蔓延し、普段当たり前に行ってきた事のありがたさや、儀式や行事などを子や孫に伝え続ける事が、容易ではないことを改めて考えさせられました。そして、今年も大谷祖廟(おおたにそびょう)の報恩講が、9月27~28日にお勤まりになりました。参詣する人は少ないながらも、報恩講に出遇わせて頂いた御縁は、本当にありがたく感じました。
 同じ頃、私の身近に御縁を頂いていた方々が還浄(げんじょう)されました。その中で、お浄土に(かえ)って()かれた人と、このような状況下において、ご家族やご家族以外で亡くなった方を送りたい人たちの葛藤(かっとう)を、たびたび見受けました。また、緊急事態宣言発令により、葬儀の縮小と参列者の人数制限が実施され、故人を見送る事さえも自粛することは、人とのつながりをも分断することに他なりません。このコロナ禍では訃報の連絡もしにくくなり、人生の最後に()うことができないことは、なかなか悲しく感じられます。コロナとは単なる病気ではなく、いろいろな形で私たちの生活の中から、当たり前である姿を奪っていきました。
 コロナ以前の葬儀を振り返ってみれば、家族・親戚・友人が駆けつけてそれぞれが感謝や後悔の念を抱きながら、故人を送っていく姿が見うけられました。故人の姿をみて、初めて自分の気持ちに素直になれた方や、故人の姿から命の有り様を知らされる方もあるかと思います。コロナによって葬儀の形は変わり、これまでのように儀式を通して頂いた時間や思いを伝えていくことは、簡単なことの様で難しいことと思いました。
 本年も御正忌(ごしょうき)報恩講が近づく中、各地域におかれましても報恩講が勤まります。ここでもコロナ禍ということで、法要を執行するのか賛否もあるかと思います。現状では、規模の縮小やお(とき)の中止などのコロナ対策を行い、報恩講を勤めるお話もお聞きします。
 報恩講を勤めるということは、自分自身は今どの様な姿をしているのかを阿弥陀様の前で見つめ直し、私の置かれておる事実に向き合っていく法要であると思います。私共が聞いておる本願念仏のみ教えが何気なくあったのではなく、御開山親鸞聖人をはじめ、先達より伝える思いによって伝わっておるわけで、真宗門徒が大切にうたいつないできた恩徳讃が身に染みてきます。報恩講は勤めているのでは無く、御縁の積み重なりによって勤まっている報恩講である事を頂きました。


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