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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

TEL. 0584-78-3362

〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

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 テレホン法話 2022年  

 № 放送日 タイトル 法 話
684 2022年1月1日~ 年頭のご挨拶 大垣別院輪番 藤懿信麿
 新しい年をお迎えし、大垣教区の皆様におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申しあげます。
 昨年は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、岐阜県をはじめ全国各地で緊急事態宣言が発出され、私たちは様々な行動が制限された年でもありました。
 話は変わりますが、以前、鹿児島で仕事をしていたことがあります。岐阜県と鹿児島県は、1754年の薩摩藩による木曽三川の宝暦治水(ほうれきちすい)工事が契機となり、50年程前に姉妹県を締結し、現在も交流が続けられていることを知りました。私にとって鹿児島は第二の故郷と思っており、その鹿児島と深いご縁のある岐阜県で、今、仕事をさせていただくことは感慨深いものがあります。
 その鹿児島には、「かくれ念仏」という真宗門徒にとって苦難の歴史があります。薩摩藩では1597年から浄土真宗(当時:一向宗)の念仏禁制(きんぜい)が始まりました。禁制下であっても、真宗門徒は各地でお講を結成し、深夜、山中の洞窟、「(がま)」と呼ばれる場所で密かに集い、勤行や談合を行い、念仏の教えに生きられました。
 しかし、厳しい取り締まりにより多くのお講が摘発され、非人道的な拷問が行われました。幕末に弾圧を受けた真宗門徒は十数万人と言われています。
 この念仏禁制は1876(明治9)年に解禁となりましたが、約300年もの間、薩摩の真宗門徒は信仰を守り続けられました。
 私たちの生きる現在は、コロナウイルス感染症により様々な行動が制限され、大変な時期ではありますが、薩摩の念仏禁制とは違い、お念仏、南無阿弥陀仏を称えることはできます。
 過去にも、飢饉(ききん)疫病(えきびょう)などにより不安で生きることも困難な時代がありましたが、その時代を先達(せんだつ)は乗り越えて、お念仏の教えを私たちまで届けてくださいました。この大変な時期だからこそ、お念仏の教えを聞き、その教えから自分自身を問い、お念仏申す生活を心がけたいものであります。
 今年もどうぞよろしくお願い申しあげます。


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