№ | 放送日 | タイトル | 法 話 |
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693 | 2022年5月15日~ | いろもかたちもましまさず | 第18組 隨願寺 諏訪邦充 |
新型コロナウイルスが流行するようになってもう3年になります。わたしの周りでも、実際にコロナに感染した人もいます。中には、感染により命を終えていかれた方もおられます。いま少しづつ感染される方の数が減っていっているとはいえ、決して油断できるような状況ではありません。 そのような状況下ではありますが、有難い事にお寺は日常を取り戻しつつあります。お定飯にもご法事にも、寄せていただけるようになりました。しかし、まだ日常生活の中では、皆さんマスクもしっかりされています。手洗い消毒も欠かしません。ワクチンもほとんどの方が、3回目の接種を終えています。なぜそこまで用心できるのでしょう。それは私の命を脅かすウイルスが、目に見えないからでしょう。触ることも出来ないからでしょう。人は、姿かたちが見えないという事に対して、不安を抱くものです。 私たち真宗門徒は、 (『真宗聖典』554頁) とお示し下さっています。「法身」とはご本尊の阿弥陀様のまことのお姿です。「いろもなし、かたちもましまさず」とは、色も形もないということです。色もないという事は、私の目では見ることが出来ないという事です。形もないという事は、この手で触れることが出来ないという事です。色も形もないものを、私たちは容易に信じることが出来ません。そんな私たちの為に、真宗門徒の家には「お 近ごろ「後が困るから」と、お内仏を置かないお宅も聞くようになりました。常に変化していく私たちの現実の世界の中で、決して変わらない拠り所として、手を合わせる場所が有る事と無い事、どちらが困るでしょう?今一度考えてみてはいかがでしょうか。合掌 |
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