本文へスキップ

真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

TEL. 0584-78-3362

〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

テレホン法話(0584-78-3452)TELEPHONE SERMON

 テレホン法話 2022年  

 № 放送日 タイトル 法 話
696 2022年7月1日~ あなかしこ あなかしこ 第17組 蓮休寺 中嶋智生
 私たち僧侶は、月命日やご法事などでお参りに伺うと、最後に御文(おふみ)を拝読致します。今でこそ御文の内容はしっかりと頂いておりますが、はじめの頃は何が書かれているのか、イマイチ分かってはいませんでした。ただ単に御文に書かれている言葉を、習った通りに拝読する事で精一杯でした。
 しかし、カタカナで書かれた御文本で拝読する時、内容を理解しないまま読んだことで、文章を切るタイミングがつかめないという経験をしてからは、内容を把握してから拝読するようになりました。そうすることで、蓮如上人が民衆に伝えたかった事や、当時の時代背景が感じられるようになり、それまでの作業的な拝読から、初めて「あじわう」という感覚が生まれました。
 どの御文にも、最後には必ず「あなかしこ あなかしこ」というお言葉が記されています。「あな」とは感動詞の「ああ」、「かしこ」は形容詞の「もったいなきことよ」と表すことができ、繋げると「ああもったいなきことよ」と尊敬の念と感動を表現する意味の言葉になります。それを拝読する事で書き手である蓮如上人の感動、そして読み手である私、聞き手である御門徒さんの感動がそれぞれに生まれる事になります。内容を知って「ただの御文」から「ありがたい御文」へと変わったように、世の中の物事も、形ばかりではなく中身を理解することによって、その物事の大切さが見えるのではないかと思います。
 私自身が、頂いているという気持ちをもって拝読する事の大切さの中には、親鸞聖人の「御同朋(おんどうぼう)御同行(おんどうぎょう)」の精神が生きています。御同行と共にわたくしも拝聴する立場なのであると自覚した時、御門徒さんとの距離も近づき、共にお念仏の道を歩んでいく事ができると感じました。これからも御文をあじわいながら一念仏者として皆様と共に念仏生活をしていきたいと思います。


ナビゲーション

バナースペース

真宗大谷派大垣別院開闡寺

〒503-0897
岐阜県大垣市伝馬町11番地

TEL 0584-78-3362
FAX 0584-78-3328
E-mail kaisenji@ogaki-gobosan.net