本文へスキップ

真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

TEL. 0584-78-3362

〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

テレホン法話(0584-78-3452)TELEPHONE SERMON

 テレホン法話 2022年  

 № 放送日 タイトル 法 話
697 2022年7月16日~ 今に見る真実 第12組 傳香寺 松島海生
 私たちの生活は、近年、様変わりした。新型コロナウィルス感染症の流行によって、人々は顔を合わせる機会が減り、今なお根強く感染した人への差別や偏見がある。病気にかかることは、何時から特別なことになったのか。
 毎年インフルエンザの流行を知らせるニュースが流れていたのに、今ではちっとも流れていない。それに代わり、コロナによる死亡者が何人を超えたというニュースが大きく流れている。そして、普段は年に3万人の自殺者が出ていることが、ニュースに取り上げられることは殆どない。
 コロナになって人々が孤立するようになったと言われるが、実際にはただの一度も、本当の意味で孤立した事などなかった。私たちは一人にみえていても、繋がり合っていることを理解しなくてはいけない。本当に孤立していたら、私たちの生活は成り立たない。ならば、昨今いわれる孤立を深めたのは何が原因なのか。
 それは、実際に目の前に突き付けられた本質から、目を背ける私たち自身だ。私達は、目の前の問題に気がついていても、気づかないフリをして、振舞っているだけなのだ。自分の思い込みや目で見た出来事を抜きにして、人を差別し偏見で見ることはできない。相手やそのことがらについて、(かたよ)った知識や意識を持っていなければ、差別も偏見もおきない。何故なら、何が変で何が奇妙かという本来ないものを、私が勝手な思い込みで形作っているだけなのだ。
 人も物も、その本質に目を向けなければならないはずが、目の前の事柄に惑わされて、本質を見る事が出来ていないのが私である。このことを「凡夫(ぼんぶ)」として明らかにされているのが、真宗という教えであろう。そして、そんな凡夫の私を救ってくれるのも、真宗という教えである。様々な本質を(とら)えられない私を、今こそ見つめなければならない。そして、そのための目を真宗という教えによって、開いていくことが必要なのだと私は思う。


ナビゲーション

バナースペース

真宗大谷派大垣別院開闡寺

〒503-0897
岐阜県大垣市伝馬町11番地

TEL 0584-78-3362
FAX 0584-78-3328
E-mail kaisenji@ogaki-gobosan.net