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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

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 テレホン法話 2022年  

 № 放送日 タイトル 法 話
698 2022年8月1日~ 心を映す 第13組 蓮光寺 日野泰生
 今年も自坊では夏の永代経法要の時期が近づき、法要に先駆けて仏具の「おみがき」を行いました。毎年たくさんの方が参加して、仏具を丁寧に磨き上げてくださいます。
 ここ数年は新型コロナウィルスが流行し、このひと月の間も感染者増加の兆しを見せていたこともあり、参加いただける方は少ないだろうと思っておりましたが、おかげさまで、今年もたくさんの方が参加くださり、楽しそうに談笑されながら「おみがき」の時間を過ごしておられました。
 近年は宗教離れやお寺離れが叫ばれており、行事のお世話方をお願いすることも段々と難しくなっていると感じており、コロナによる行事中止や縮小で、さらに宗教やお寺というものに対する関心は、薄れていくのだろうと思っていました。しかし、行事に集ってくださる姿、お手伝いいただける姿を目の当たりにすると、ふと気づかされることがあったのです。
 それは、本当にお寺に対して関心がなく、お寺の行事に対しても面倒くさい、やりたくないと思っているのは、他の誰でもない私自身だったということです。もちろん世間でお寺離れが進んでいるのは確かなことであり、だから私もお寺を一生懸命にやる必要はない、むしろ行事もなくしていったほうが喜ばれる、そんな思いを持っていました。
 しかしそれは、自分の怠け心を正当化するために、都合のよい言い訳をしているにすぎなかったのです。自分の怠け心は自分の問題であるのに、それをよりにもよって、お寺に関わってくださる方々がさも悪いかのように、自分に言い聞かせているちっぽけな私に気づき本当に情けなくなりました。
 結局、私が世間がこうだと言っていたものは、鏡に映った自分そのものだったのでしょう。賑やかな声が響く「おみがき」の中、ぴかぴかに磨き上げられた仏具に映りこんだ自分を見つめて、そんなことを考えたのです。


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