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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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 テレホン法話 2024年  

 № 放送日 タイトル 法 話
733 2024年1月16日~ 教えによって気づかせていただいた私 第11組 浄休寺 竹中裕史
 私は大学を卒業して、営業の仕事をしていました。営業先で人様の働く姿をみて、今までみたことがないくらい厳しく仕事をされていて、学生時代までの身近な大人や休日の時の大人しか見ていなかった私は、仕事をされている時のいいかげんなところは許さないという姿にとても驚きました。
 実際私も、ある先輩から自分の働きぶりについて「世の中の事を甘く考えている」と怒られ、冬に吹く寒い風にさらされるような身に染みる思いで、社会の厳しさを初めて知りました。今でもその言葉は繰り返し思い出しています。営業の仕事は辛すぎて一年半も続きませんでした。その後、転職をして、今はお寺の仕事に携わるようになって10年になります。よく続いているなと思っております。
 お寺が生活の中心になり、教えを聞いていく中で、「自力の(しん)」「憍慢(きょうまん)」という言葉にであいました。これらは「自分自身のできると思う(こころ)」「人を見下(くだ)す心」「いばる心」「横柄(おうへい)傲慢(ごうまん)な態度」という意味であり、仕事上のトラブルは「自力の心」「憍慢」が原因なのではないか、と感じるようになりました。
 また、それらは自分では気づかない心の汚れではないかと、考えるようになりました。心の汚れとは、身近な人との人間関係の中で、相手を思いやれない言動を無意識に繰り返してしまう事です。これらの心の汚れは、いけない事・直すべき事というのはわかります。しかし、実際の生活の中では、自分の思いや(はか)らいを絶対的なものにした結果、悪い事と気がつかずに、どんどん心の汚れを増やしていると思います。
 このように、自分では自身の行いに気が付くことなく生きている私だからこそ、周りの自分以外の他の人達や、親鸞聖人(しんらんしょうにん)をはじめとした歴史上の先人(せんじん)達に、我が身を教えて頂けるのだと思います。もし、先人や周りの方々にであっていなければ、世の中を甘く考える性格のまま大人になって転職を繰り返し、路頭(ろとう)に迷っていたかもしれないと感じています。
 教えを聞くということをとおして、自らの在り様が知らされ、そんな自分を常に問うことの大切さを知らされたからこそ、営業時代の先輩から「自分は絶対に正しいと思い込んでいる」と言われた言葉に、自分では意識できていなかった性格の至らなさを、考えさせられることができたと思います。もがきながらも、今は「自分は大丈夫かな?間違っていないかな?」と自分と対話することを心がけています。


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真宗大谷派大垣別院開闡寺

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