№ | 放送日 | タイトル | 法 話 |
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743 | 2024年6月16日~ | 記憶について | 第15組 尊光寺 児玉 望 |
今回テレホン法話を仰せつかり、何をお話しすべきかと真宗学院時代に学んだことを振り返るため、ノートやテキストを出してみました。すると、先生方に教えていただき、その時は「なるほど」と思っていたことも、少しずつ忘れている私に気がつき、焦りました。その時ふと思ったことが「なぜ忘れたくないことでも忘れてしまうのだろう」ということです。 そこで、記憶について簡単に調べてみますと、短期記憶と長期記憶というものがありました。短期記憶とは、短い期間で簡単に忘れてしまうものです。ただ、その短期記憶は繰り返し学ぶことによって、長期記憶になるそうです。けれど、そうした長期記憶でも時間がたつと色あせてしまう。一度「長期記憶」になったから安心。ではなく、続けることが大切ということです。つまり、私が学院で学んだことの記憶が薄れていると感じた理由は、そういうところにあるわけで、何とも身につまされることであります。 ただ、知識や習慣は、こういった「続ける」ということで記憶をある程度、保つことができますが、すべてのことがこれに当てはまるわけではないでしょう。例えば、私は亡くなった祖母の「あの時こんなことがあったな」というエピソードや、口癖などはよく覚えていますが、その時の声や表情はどんどんおぼろげになっています。それは、声や顔を繰り返し見聞きすることが、できないからでしょう。そのように、いつまでも完全に覚えているということは私たちにはできません。 けれど、そういったことを考える時に、思い出した言葉が「 ですから、私が忘れつつある真宗学院で学んだことも、きっとその奥深い部分にあるのではないか、と思うのです。ただ、それを引き出すためには、やはり学び続けなければいけない。今回このテレホン法話という機会をいただいたことを縁として、机の奥にあるテキストとノートを、一番前の棚に引っ張り出さねばと思っている次第です。 |
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