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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

TEL. 0584-78-3362

〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

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 テレホン法話 2024年  

 № 放送日 タイトル 法 話
751 2024年10月16日~ 日常の中の危機管理 第10組 真光寺 神原秀貴
 2023年から2024年へ、穏やかに新しい年を迎えましたが、2024年1月1日夕方に石川県能登地方を震源とする大きな地震がありました。
 北陸地方には真宗大谷派の寺院が多くあり、石川県能登地方には、全353ヶ寺のお寺があります。1月14日時点での情報ですが、その中、本堂・庫裏(くり)の倒壊・全壊・倒壊寸前・半壊は130ヶ寺。その他、瓦・仏具等の落下・鐘楼被害・灯篭倒壊の被害は304ヶ寺あり、新潟・金沢・富山などでも多くの被害があるとの情報がありました。
 震災後、色々なところでお話を聞かせていただきましたが、私のお預かりするお寺のご門徒さんの中でも、警察や消防、医療関係、その他様々な分野の方々が現地に向かわれ活動されました。また危険な現場へ向かう家族を送り出すご家族のお気持ち、凄さを感じると共に、多くの方々の支えがあって、世の中は動いているのだなと改めて感じました。
 現地ではご自身が育った町、生活をしていた町を何とか元の様に戻そうと、みんなで力を合わせて活動されているニュースも多く目にしました。 『自分一人では難しいし心細いけど、仲間がいるから協力して前を向いて活動しています』というインタビューを聞き、苦しい生活の中、発せられた前向きな言葉が心に響いたと同時に、震災で大変な生活をされている方が、その様な前向きな考え方を持っているというのは凄い事だなと思いました。
 このインタビューを聞いて親鸞聖人の『一人居て喜ばは、二人と思うべし、二人居て喜ばは、三人と思うべし、その一人は親鸞なり』という言葉を思い出しました。この言葉は「一人で喜ばしいことがあれば二人と思いなさい。二人で嬉しいことがあれば三人いると思いなさい。その一人が私親鸞ですよ。」という意味です。この言葉のように、真宗では阿弥陀様や親鸞聖人はずっと寄り添ってくださるから、一人ぼっちということはないということです。
 生きていれば楽しい事や上手くいく事ばかりではありません。しかし、しんどい事があっても前を向いていればきっと理解してくれる人はいて、誰かが力になってくれる。決して一人ではない。楽しい事も苦しい事も向き合い共に乗り越えていこうという事なのかなと思いました。
 大垣で生活していますと、被災地の報道は日に日に少なくなっていますが、被災地は半年以上経った今でもまだ、震災当時のまま手付かずになっている所もあると聞いています。また、復旧作業を待っている方々も多くいらっしゃるという事を認識しないといけないと思いました。
 震災という出来事から日常生活の中でいざという時の行動や物資の準備も大切だとは思います。しかし、それ以上に身の回りの人間関係が大切になります。最近はご近所とのつながりが希薄になっていませんか?日常も災害も助け合いという人とのつながりが重要です。
 親鸞聖人が言われるように、一人ぼっちの人は誰もいません。孤独を感じやすい「今」だからこそ、周りの人たちを確認するきっかけにしていきたいと思いました。


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真宗大谷派大垣別院開闡寺

〒503-0897
岐阜県大垣市伝馬町11番地
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(毎月第1、3日曜日 事務所休)
納骨堂参拝 9:00~16:00

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