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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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 テレホン法話 2024年  

 № 放送日 タイトル 法 話
753 2024年11月16日~ 報恩講に遇う 第18組 隨願寺 諏訪邦充
 11月も中旬を過ぎ、真宗のご門徒にとって大切な行事をお迎えする季節になってまいりました。それは「報恩講」です。すでにお手次ぎのお寺の報恩講にお参りされた方もおられることと思いますが、そもそも「報恩講」とはどのような行事でしょうか?
 むかしあるお寺の報恩講にお参りした時、ご法話の先生がお参りの方々に「報恩講ってなんですか?」と尋ねられました。すると「親鸞聖人の法事や」とお答えになられた方がおられました。なるほどその通りですね。「報恩講」とは浄土真宗をお開きになられた宗祖親鸞聖人のご法事です。2011年に750回忌をお迎えしましたので、今年で763回目のご法事になります。
 ご法事を勤めるというと「お経」を読むというイメージがありますが、親鸞聖人のご法事「報恩講」では「お経」は読まれません。読まれるのは親鸞聖人が「お経」の言葉からお作りになった「正信偈」と「和讃」です。それは「正信偈」や「和讃」を通じて宗祖親鸞聖人をお偲びするという意味もありますが、それと同時に、親鸞聖人のお言葉が760年以上の時を超えて、今の私に届いているという事を確かめるためです。報恩講とは「(おん)(むく)いる」と書きます。しかしそれは過去の「恩」に報いるという意味ではなく、いま確かに仏として私にはたらきかけてくださっている「恩」(阿弥陀の本願)に応えていくという意味です。命を終えられて760年以上たった今でも「正信偈・和讃」を通して現代の私たちにお念仏の教えを伝えてくださっているのです。私たちも先祖や親の法事を勤めますが、この法事も報恩講と同じです。亡き人の在りし日の姿を偲ぶのだけではなく、今の私に差し向けられた阿弥陀のおはたらきに()っていくのです。
宗祖の大切にされたお言葉の中に、
 「(さき)に生まれん(もの)(のち)を導き、後に生まれん(ひと)(さき)(とぶら)え、連続無窮(れんぞくむぐう)にして、願わくは休止(くし)せざらしめんと欲す。無辺の生死海(しょうじかい)を尽くさんがためのゆえなり」
               (『真宗聖典 第一版』401頁、『第二版』476頁)
という一文があります。親鸞聖人も我々のご先祖も、私たちが安心して娑婆(しゃば)での命を生きていけるよう仏の浄土から導いてくださっています。
 760年以上の永きにわたって報恩講がお勤まりになってきたのも、50年100年とご先祖のご法事がお勤まりになるのも、私が亡き人を縁として弥陀のはたらきに遇い、阿弥陀を依りどころとして生きる者となることが何より大切なことなのです。そして、その事を私よりも後の人に伝えていくためではないでしょうか。


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真宗大谷派大垣別院開闡寺

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