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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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 テレホン法話 2024年  

 № 放送日 タイトル 法 話
754 2024年12月1日~ グーチョキパー、どれが強いの? 第4組 福満寺 佐々木 駿
 「最初はグー、ジャンケンポン」たくさんの人が親しんでいるじゃんけんです。このじゃんけんは、選択する場面で決めあぐねたときに活躍したり、単純に勝ち負けを喜んだりする遊びです。
 私は普段、教員をしており、一日の最後にはいつも子どもたちと王様じゃんけんをして帰ります。今日こそ勝ちたいと思っている子は、「今日こそ勝つ!先生、何出すの?」と聞いてきます。私は「えーそれは内緒だよ」と答えます。またその反応から子どもたちは「今日はグーで勝つ!先生チョキね、グーのほうが強いから!」
と、まさかの八百長を仕掛けてきます。
 では、じゃんけんのアイテムであるグーチョキパーは、一体どれが一番強いのでしょうか。子どもたちに聞いてみました。「チョキの時はグー!パーならチョキ!相手が何を出すかで変わるんだから、一番とかないんだよ!」当たり前のように答えてきました。そう、じゃんけんに結果として勝ち負けはありますが、強さに優劣はありません。
 実は、私たちの在り方もじゃんけんの勝ち負けと同じだと気づかされました。自分にとって調子がいい日は「いい日」と言うし、調子が悪い日は「ついていない日」と言います。その分別(ふんべつ)の根拠は、どこまでいっても自分にとっての都合です。じゃんけんで言えば、たまたま自分がパーを出し、相手がチョキを出せば負け。逆に相手がグーを出してきたら勝ちと、その時その時の組み合わせによって、同じパーでも勝敗は変わるように、私たちの心持ちもその時々の都合でかわっているのではないでしょうか。
 また、じゃんけんの他にも選択する場面で行うものとして、あみだくじがあります。〇と×をつけて隠し、縦棒の間に自分の都合で横棒を書き込む。そして一本の棒を選んで線をたどった先に〇×があるというものです。このあみだくじ、阿弥陀様の光背(こうはい)後光(ごこう)](後ろにある四十八本の線)がもとになっていると聞いたことがあります。私たちは〇と×をあみだくじで決めていますが、もし本当に阿弥陀様のあみだくじならどうでしょうか。
 わたしたちがどんな都合で横線を入れても阿弥陀様は、○✕を付けたりしません。自分の都合で見たら良い日も悪い日も、実は、どんな日でも当たりの日。今の世の中何が起きるかわかりません。明日、どうなっているかも分かりません。じゃんけんで勝ちの日が続くのか、それとも負けの日が続くのか。それは誰にも分かりません。
 その勝ちの日も負けの日も、生きていることで様々な縁と出遇いいただいた大切な日です。じゃんけんのように強い日も弱い日もありますが、私のこととして日々悩む自分を大切にしたいです。


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