№ | 放送日 | タイトル | 法 話 |
---|---|---|---|
763 | 2025年4月16日~ | 聖人一流 | 第10組 西法寺 栗田寛樹 |
「聖人一流の御勧化のおもむきは、信心をもって本とせられ候う」 (『真宗聖典』第二版一〇〇五頁) 今、頂戴させていただいたのは蓮如上人御製作の御文、五帖目第十通、古来より「聖人一流」とお呼びをする御文様の一節です。ここで「聖人一流」と言われますのは、歴史の中で様々に分かれて伝えられてきたお念仏の教え、その中でも特に親鸞聖人の伝えられたみ教えを指すお言葉でございます。 さて、私は令和四年から自坊で正信偈の勉強会というものをさせていただいております。ご門徒の方と一緒に『帰命無量寿如来』から始まり、つい先日ようやく『唯可信斯高僧説』にたどり着きました。一通り味わうのに凡そ三年がかかったということになります。念のために申し上げると正信偈というのは、阿弥陀さま、お釈迦さま、そして七高僧の方々を親鸞聖人が謳われた偈文、お詩です。言わば浄土真宗のダイジェストとも言えるでしょう。私自身、その都度勉強をしながらお話をさせていただいたところです。 この会では、最初に正信偈を皆さんと一緒にお勤めして、御文を頂戴してからその日の内容に入っていくというスタイルで行っています。その際によく聖人一流の御文を拝読するのですが、この御文を戴く度に私は泉から湧き出す水の流れが頭に浮かびます。 阿弥陀さまとお釈迦さまから湧き出す泉の水、この水は清らかですが泉は山深くにございます。私ではそこまでたどり着くことが中々できかねますが、そこへ龍樹さま・天親さま・曇鸞さま・道綽さま・善導さま・源信さま・法然さまの七高僧の方々が樋を作って麓まで流して下さいました。そしてそこでは親鸞さまが「飲めよ飲めよ」と勧めて下さいます。 私共がお念仏を称えるとき、阿弥陀さま、お釈迦さま、そして親鸞聖人への報恩謝徳をいたすのは勿論です。しかしながら同時に、大変なご苦労とともに法の水を伝えて下さった七高僧の方々に対しても、報恩感謝の心を忘れないようにしたいと感じることでありました。 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 |
〒503-0897
岐阜県大垣市伝馬町11番地
開所時間 9:00~17:00
(毎月第1、3日曜日 事務所休)
納骨堂参拝 9:00~16:00
TEL 0584-78-3362
FAX 0584-78-3328
E-mail kaisenji@ogaki-gobosan.net