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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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 テレホン法話 2025年  

 № 放送日 タイトル 法 話
773 2025年9月16日~ 「幸せ」について 第8組 正光寺 木塚 哲

 私たちが幸せを感じるのはどんな時でしょうか?「おいしいものを食べた時」「遠くまで旅行に行った時」「ほしかった新製品を手に入れた時」などなど、人によって様々なものがありますよね。人材育成やカウンセリングで活用されている「コーチング」という考え方では、私たちの捉え方を大きく3つに分析しています。それがhaving、doing、beingです。
 having 持ち物や所有することについて考えます。欲しいものを手に入れた時。欲しければ欲しいものが手に入った時、喜びは強まります。私たちは「手に入れることは幸せ」と感じます。
 次にdoing 行い・行動について考えます。私たちは行ってみたい所に出かけたり、やってみたことをしたりする時、楽しい、幸せと感じます。他にも親や周りの人が期待することを達成して認められたとき、「やってよかった」と感じます。
 having、doingで得る幸せはとても分かりやすいですね。ほしいものを手に入れるために生きる。やりたいことをするために生きる。それが満たされると幸せだと感じる生き方です。
 しかし、havingもdoingも、できるときにしか幸せを得ることができません。仕事やお金がなくなれば欲しいものは手に入りにくく、健康を損なえば当たり前にできていたことができなくなります。having、doingを満たすことこそ幸せだと、疑問を持つことなく過ごせば過ごすほど、手に入らなくなった時、できなくなった時、絶望しか残りません。そこでbeingです。beingとは、あり方、存在、自分がどうありたいか、について考えることです。「何かを持っていなくても、何かをしていなくても、あなたはここにいていいよ」ということに気付くことです。
 赤ちゃんは、生まれてすぐに、自分で動いたり、他人のために何かしたりすることはできません。だけど、赤ちゃんがここにいる、というだけで、親は「あなたがここにいてよかったよ」というまなざしで見つめるのではないでしょうか?その親のまなざしの中で子どもは生き生きとすることができるのです。このことこそ、私たちが根源的に求めていることではないでしょうか。
 『仏説観無量寿経』に「摂取不捨」と説かれています。「どのような者も、その慈悲と光明の中に摂め取って、決して捨てない」という阿弥陀仏の強い願いです。その光に照らされた時、ほしい物や望む立場を手に入れることが幸せだと思い込んでいた私に気付かされるのです。手に入れさえすれば幸せがある。今苦しいのは手に入らないからだ、、という自分の思い込みに縛られ、自分で自分を苦しめていたことに気付くのです。
 みなさんも本当の幸せについて見つめてみませんか。



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