| № | 放送日 | タイトル | 法 話 |
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| 778 | 2025年12月1日~ | 初めての子ども | 第6組 康安寺 谷 羅央 |
| 先日、私に初めての子どもが誕生しました。 生まれてきた子は女の子で、妻によく似ており、とても愛おしい存在です。子供が少し苦手な私は、自分の子供が生まれるにあたり、本当にかわいいと思えるのか不安に思う時もありました。ですが、いざ生まれると、そんな心配をする必要がないぐらい愛おしく思う気持ちが溢れてきました。 子供は無邪気な顔、この世の終わりのような泣き顔、気持ちよさそうな寝顔など、たくさんの表情を見せてくれます。その顔を見ていると「ありがとう」以外に湧き出てくる感情がありました。それは、苦悩の世界を生き、歩んでいくことを憂うような、なんとも言えない感情です。 命が誕生し、この世界で生きていくためには、切ることのできない様々な関係生活があります。例えば縁によっていただく、生まれた場所や色々な人や出来事との出あいです。それは、それぞれがそれぞれの考えの中で生きている世界であり、その出あいにたくさん苦しみ、たくさん悩むことがあります。そんな未来を思うと、無邪気な顔を見て「ありがとう」だけでは収まりきれませんでした。 親となった今、少なくとも我が子には、本当に大切なものを見失い、手に届かないものばかりを追い求めて、この世に絶望をする。そんな思いはしてほしくない。そう思うようになりました。 私自身、自分が生まれてくる前から、たくさんの方に気にかけてもらい、たくさんの方に喜んで もらい、気づかない間にたくさんの「愛」を受けてきました。また、康安寺を時代と世代を超えて守ってこられた、私自身が会ったこともない方々がおられます。 自分が認識することのできないほどの、たくさんの方々からの願いがかけられているのが、尊い、尊い命です。そんな「尊い命であることに気づく人になってほしい」と願いを込め、名前をつけました。 一文字目は「ま」。「ま」は、康安寺が代々繋げてきた文字の、真実の真。二文字目は「の」。すなわち。助詞の「の」の意。三文字目は「か」。華麗の「華」。正信偈に出てくる分陀利華の「け」です。分陀利華とは、白い蓮の華のことであり、インドでは、たくさんある華の中でも蓮の華が一番尊いとされています。 この三文字を持って、「本当に尊いもの」という意味を込め私たち夫婦は、【真乃華】と名付けました。 今は、この子の成長がとても楽しみです。 |
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